名古屋トヨペット豊田土橋店
IP電話の活用で業務のスピード化、効率化を目指すNSTechno-phone Manager®により新たなコミュニケーションインフラを創造
左から
営業推進部長代理(システム担当)兼 次期システム導入準備室長兼 レクサス事業部
レクサス事業主担当 河村 隆宜 氏
営業推進部 システム副課長 加藤 展茂 氏
愛知県を中心に地域社会の発展に貢献する、NTPグループの中核を担う企業である名古屋トヨペット株式会社は、1956年に独立資本のカーディーラーとして創立された。現在では全国に52あるトヨペット店の中でも販売台数シェア10%を占めており、新車販売のみならず、自動車整備業やリース業など幅広い事業を展開している。同社が、2006年にIPコミュニケーションを中心とした営業の在り方を新たに模索した際に、その答えとして選んだのがIP電話を活用したコミュニケーションインフラの刷新だった。そのIP電話に付加価値を与えているのが、CTIアプリケーションNSTechno-phone Manager®である。
導入の経緯
IPコミュニケーションにより未来の自動車ディーラーのあるべき姿を目指す
愛知県を中心に事業を展開している名古屋トヨペット株式会社がコミュニケーションインフラの刷新を行う決意をしたのが2006年のこと。未来の自動車ディーラーのあるべき姿を目指すため、営業の在り方についての共同研究をスタートしたのがきっかけだったと営業推進部の河村隆宜部長代理は当時を振り返る。営業の新たな在り方を研究するこのプロジェクトは、大きく「IPコミュニケーション」「携帯ツール」「Webシステム」の3つをいかに活用するのかという課題に取り組むものだった。この3つの中でまず同社が独自に取り組みを開始したのが、IP電話を活用したIPコミュニケーションだった。実際の営業現場にヒアリングを行い、毎週数時間をかけてミーティングを実施しながら、営業効率を高めつつ顧客満足度を向上させるコミュニケーションインフラの検討を重ねることになったという。
製品選定のポイント
役員の意思が大きな推進力に! 優れた拡張性だからこその将来性に期待
具体的な運用設計に入った同社だったが「現場の働き方に応じた最適な運用を見つけるために試行錯誤を繰り返すことになった」と営業推進部システムの加藤展茂副課長は語る。結果として、1年あまりの時間を運用設計に費やすことになったものの、プロジェクト当初から同社の副社長がIP電話の導入に対して前向きに取り組む姿勢を明らかにしたことが、インフラ刷新への大きな推進力となったという。
新たなシステムの大きなポイントは、IP電話を活用したコミュニケーションの変革だった。そこで、様々なIP電話システムを比較検討し、シスコシステムズ合同会社のIPテレフォニー製品「Cisco Unified Communications Manager」の導入を決意することになったと加藤副課長。「他社の製品も検討しましたが、主な機能はどのメーカーでも大きくは変わりません。しかし、日本証券テクノロジー株式会社が提供しているNSTechno-phone Manager®をはじめ、多くのベンダーが各種アプリケーションをシスコ製品に提供しているという拡張性の高さを評価しました。汎用性のある仕組みだからこそ、その将来性に期待したのです。」
現在の運用
営業支援としても活用! 担当営業と顧客を迅速に繋ぐインフラへと成長
2007年に行った初期導入は試行店として7店舗、2008年現在は全87拠点への導入を進めた同社。
2000台以上のIP電話機を導入し、2300人あまりが新たなコミュニケーションインフラを活用している。
特に活用が期待されるのが、CS向上のために欠かせない顧客対応機能だ。代表的な機能には、担当者へ伝言を転送するボイスメール機能や、伝言をPC上に表示できるNSTechno-phone Manager®の伝言メモ機能などが挙げられる。「担当者がいない場合でも、顧客からの問い合わせ内容をすぐに担当者へ伝えることが重要だと考えました。携帯電話への転送も可能なため、担当者への情報伝達がスムーズになっています。」と河村部長代理。
また、NSTechno-phone Manager®をカスタマイズすることで、かかってきた相手の電話番号やその顧客情報がPC上に表示されるようになっている。表示される顧客情報は、顧客名や電話番号はもちろん、担当営業の名前や購入した車種、最近の入庫情報などがあり、事細かな顧客情報をすぐに共有することが可能だ。代理応答した場合でも、担当営業の携帯番号が顧客情報とともに表示され、その電話番号をクリックするだけで担当者への通話ができるクリックダイヤル機能があり、担当営業への迅速なフィードバックを実現している。
さらに、営業に対する活動支援としてIP電話を活用していると加藤副課長。「担当営業ごとに営業促進リストが毎日表示されるようになっています。例えば、車検満了日6か月前なら代替を促進する。車検の65日前なら車検を促進する。という風に、システム側で営業に対する顧客対応リストを自動的に表示するようにしています。ベストなタイミングで営業活動が実施できる営業支援システムとしてもクリックダイヤルを活用しています。」
導入の効果
導入後のトラブルはゼロ! 質の高いモノ作りに驚きを隠せない
今回導入したIP電話について、河村部長代理は「最新技術であるIP電話を導入したことで、多少のトラブルは覚悟していました。しかし、試行店での運用を経た今でも、トラブルが全くありません。日本証券テクノロジー株式会社が提供するNSTechno-phone Manager®の品質の高さには驚かされました。」と高く評価している。顧客からの反応も好評で、CS向上に対しても手ごたえを直接感じることができている状況だ。日本証券テクノロジー株式会社の対応についても「東京という遠隔地にありながら、何かあればすぐに訪問していただけています。フットワークの良さにも大変感謝しています。」と加藤副課長。
今後の展望
全国展開も視野に! 新規顧客に対するCS向上も実現する仕組み作りへ
現在は据え置き型のIP電話機を導入している同社だが、今後は社外にいても同じ機能が使える無線IP電話機などモバイル端末の活用も視野に入れていると加藤副課長は語る。「ショールームにいなくても、現在の仕組みを社外で使えるようにしたいですね。」また、この仕組みを全国のトヨタ販売店にも紹介し、希望があれば名古屋トヨペット主導で導入サポートなど全国的な展開も視野に入れているという。
さらに、現状電話番号でヒットする顧客情報は全体の6割程度とのことで、残り4割は誤った情報や新規のお客様からの問い合わせが多い。このヒットしない顧客をいかに営業活動につなげていくかが、今後の大きな課題となっている。「ヒットしない情報こそが新たな市場開拓に重要なものになります。これを活かしながら、更なるCS向上に結び付けられる仕組みにブラッシュアップしていきたいですね。」と河村部長代理は今後の展望を語った。
●記載の会社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
導入企業
会社名 | 名古屋トヨペット株式会社 |
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本社住所 | 愛知県名古屋市熱田区尾頭町2番22号 |
従業員規模 | 2,400名 |
事業内容 | 新車販売を中心に、中古自動車の売買や自動車整備、自動車リースなど幅広く事業を展開。 独立系ディーラーとして全国トヨペット店の中核を担っている。 |
URL | https://www.ntp.co.jp/ |